授業紹介

 

物質文化論 中村慎一

物質文化史を研究するための資料にはどのようなものがあり,それぞれがどのような特性を有しているかについて理解を深めることにより,総合的・学際的な視野からのアプローチの仕方を学びます。また,フィールドワークで得られた情報を論理的に整理・分析・考察し,説得力ある結論を導くまでのプロセスを習得します。

文化遺産学実習 中村慎一・有村誠・菅原裕文

文化遺産学分野の調査・研究に必要不可欠な、写真撮影・画像処理・遺構実測・遺物実測・拓本などの基本的スキルについて学びます。

 

博物館学概論 有村誠

現在、日本には多種多様な博物館(ミュージアム)が存在し、社会の要請に対応しながら展示を中心とした様々な活動を行っています。博物館が行う活動の主体となっているのが、専門職員である学芸員です。この授業では、博物館や学芸員に関する基礎的な事柄を紹介し、博物館・学芸員の活動や役割について理解を深めます。

 

 

 

地域文化論 鏡味治也

主にバリ島の文化について学んでいきます。説明だけではイメージしにくいですが、実際に教授が撮影したビデオを通して目で理解することができます。まずその歴史を概観した後、農業を中心とした生業、伝統的な村の核と社会組織、ヒンドゥー教の寺院での祭礼や人生儀礼、さらに教育や近代行政制度についても学びます。日本とは関係のない問題として眺めるのではなく、現代をともに生きる隣人としてその直面する現代的な問題について共に考えていきます。

 

文化人類学演習  西本陽一

文化人類学の本(古典的な名著から現代の論文まで)を読み、発表し、質疑応答・ディスカッションをするゼミ形式の授業です。質問を中心とするためきちんと本を読み可能ならば他の文献を参照して、多くの知識を蓄えておくとよい授業です。タブーや儀礼や民族性などのキーワードに惹かれる人は楽しめる授業です。

 

南アジア文化論  鏡味治也・西本陽一

前期には事前調査、夏には現地での1週間泊まり込みの聞き取り調査、後期には追加調査をして、1人1万字程度の報告書を書きます。報告書のテーマは、生業・儀礼などさまざまで、興味のあるジャンルを選ぶことができます。調査地は年によって変わりますが、ほとんどが石川県内です。泊まり込みの調査は、地域住民、教授、学生みんなとの絆も深まり、忘れられないひと夏の思い出となります。

 

仏教文化論 矢口直道

インドの石窟寺院の構造や意匠の変遷について、平面図と写真を見ながら学習します。インド建築空間の発展過程を考察しながら、建築の成立した背景にあるインドの文化や思想について、先生がインド体験談を交えて紹介していきます。

 

仏教文化論 森雅秀  

インド密教美術の成立と展開について、スライドで写真を見ながら学習していきます。多様化する密教の仏がどのような特徴を持つようになるのか、また日本の作品と比較してそれぞれどのような特色があるのかを知ることができます。

 

比較文化学実習 森雅秀・矢口直道

博物館や寺院での見学、建築の実測、一眼レフカメラの使い方講義などを通して、研究の基礎となる知識を身につけます。半年に一度の研究室旅行では県外の博物館や寺院などを見学し、国宝や重要文化財に指定されている建築や作品を直に見て学習することができます。